富士山制覇への道。

熊倉です(^^)/

初めての登山に挑戦しました。

初挑戦の相手は、日本最高峰の富士山です。

一緒に行ったのは仕事でいつもお世話になっている、鉄道関連工事の現場監督さんの桑原氏。
今ではタバコもやめて、マラソン、駅伝等をこなす、登山経験者のタフガイ。

7月上旬の仕事中、桑原氏から、
「富士山に行くんだ!」
とゆう話を聞き、

「オレも行きたいっす!!」

結構な軽いノリで8月下旬に富士山に登る計画を立てた訳でした。

前々から富士山の頂上から日本を見下ろしてみたかったんだよなぁ…。
長年の夢が叶うと期待を膨らませ、準備を進めたのです。
道具を揃える為、登山専門ショップに行きました。
店員さんに未経験で富士山に日帰りで行く事を伝えると、
「ハァ?未経験?富士山に日帰りぃ?マジかよ?」
みたいな顔が一瞬、見えたような気がしました。

「オレは林業やってんだ!山なんか仕事でいつも登ってるわ!ある意味経験者じゃい!(`皿´)」
…心の中で言いました。

まあ店員さんは笑顔の対応で、とても親切にアドバイスをしてくれて、ゆっくりとじっくりと時間を掛けて道具を選んで下さいました。

「ずいぶん時間が掛かるなぁ…。道具なんかさっさと選んで早く帰りたいのに…」
…心の中で言いました。

あれも必要、これも必要と言っちゃあ色んな小物を勧められました。

「知らないと思ってどんどん買わせる気だな?…その手には乗らないぜ!」
……心の中で言いました。

結局心の中とは裏腹に、何も言えず断われず、買ってしまうのが哀しき性分…。

桑原氏が指定してくれた道具類、若干不足しながらもまあまあ準備OK。

そしてその日が来ました。

早朝3時半集合出発!

……(+_+)

寝坊しました(´△`)

とにかく謝りまくって40分遅れの出発。
道中は申し訳ない気持ちの、少々気まずいドライブになりました(涙)

高速、一般道共にガラガラに空いていて、予定時刻とさほど変わらず到着したので助かりです。

須走口五合目で準備がてら身体を馴らし、満面の笑顔で記念写真を撮り終え、いざ出発しました。

(この時の笑顔は後に苦悶の表情に…)

樹木で生い茂った涼しく快適な山道を、僕が先頭きって調子良くハイペースで歩きました。

順調に六合目に到着。
「このまま行けば意外と楽勝だなぁ(°ー°)」

と、思ったのも束の間。

それ以降は樹木も日陰もなくなり、暑い日差しが照りつける岩場や、歩きにくい砂利の坂道を、ただひたすら登り続けるのみ。

標高2500m。

息苦しく手足がシビれるようになり、ペースもスローダウン。
いつの間にか先頭は桑原氏に交替、僕が後ろをついていく配列に。

上を見上げると、延々と続く登り坂に気が遠くなり、深~いタメ息が自然に出てしまいます。

「ハァァ~………(´Д`)もしかしてオレは富士登山をナメてたのか…?」
…ちょっと気付き始めたのはこの頃でした。

たまの休憩時、眼下に広がる壮大な雲海を眺めていると、その景色の凄さに大感動!(°Д°)
ホンの一瞬だけど疲れが吹っ飛んでしまいます。

しかし、すぐに山登りを始めなければなりません。

かなり長い時間、息苦しさ、手足のシビれ、頭痛等の高山病との戦いです。
こんなツラさは初めてでした。
「もう二度と来るもんか」
そう思った時も度々…。

登山開始前の笑顔は消し去られ、常に苦悶の表情だけが浮かびます…(+o+)

そんなこんなで、ようやく九合目に到着。

標高3500m。
もう頂上は見えています。

ですが、ここからが最も苦しくて、ちょっと登っては休憩の繰り返し。
他の登山客の方々も同様です。

ともすると、
「あともう少し!がんばりましょう!!」
なんだか周囲で他人同士の励まし合いが始まるのです!
これがまた、とても嬉しく励まされます。
バテ気味の人がいると、皆が声を掛けます。

「人類みな兄弟。人間ってイイなぁ。人々が助け合う心って素晴らしいなぁ。」
心から、そう思いました。

自分の事で精一杯の、自分が情けなくなりました。

富士登山の計画を開始してからこれまでの時間、心と身体の様々な揺れ動き、未経験の難関と苦悩を経て、
遂に…

登山開始から約7時間!

\\( ̄0 ̄)//

標高3700m!!

☆富士山頂制覇!ダーッ!! p(≧▽≦)q

大感激でした。
日本一の山を制覇した達成感、本当に嬉しくてたまりませんでした。
酸欠も疲労も忘れる程の高揚感です。

とりあえず、七合目以降からガマンしていたタバコに火を着けました。

日本で一番高い所での、今までの人生で最高と言える、至高の一服でした。
(-.☆)y-~~~

浅間大社でお参りを済ませ、いつもの様にお賽銭箱に555円を奉納しました。m(__)m
頂上から見下ろす絶景のパノラマ、火口周辺の自然が造り出した岩石のアートを堪能。

のんびりする間もなく下山する事に。

今度はひたすら続く下り坂です。
下りは楽だろうと思いきや、これがまたキツい。

上りは心肺的、精神的苦痛でしたが、下りは肉体的苦痛です。
ヒザから下が痛くてまともに歩けないのです(>_<)

桑原氏からストックを2本お借りして、長~い下り坂をゆっくりと歩を進めました。
暗くなってきたのでヘッドライトもお借りして装着しました。

「熊倉さん、無理しないで焦らずゆっくり行こう!
遅くなったって大丈夫だから!!」
足の痛みに顔を歪める僕を一生懸命励ましてくれるのは桑原様。
神様よりエライ人に見えました(__)/

「すいませんでした!
オレは登山も富士山もナメてました!

桑原さんと店員さんに勧められた道具類とアドバイスは、全て必要な物でした!
軽い気持ちでいたオレがバカでしたm(__)m

オレのバカ!バカ!バカ!!

そして、こんなバカなオレに親切にしてくれて、
本当にありがとう!」

心の中で謝罪と感謝を繰り返しながら歩き続けました(ToT)

午後7時過ぎ、数々の苦痛と困難を乗り越え五合目に到着。
安堵感で言葉も出ません。

……………。

…気がつけば、強い雨に打たれていました。

疲れ果てて火照ったカラダを冷やし、軽率でひねくれたココロを洗い流すかの様に…。

「富士山よ、ありがとう!また来るぜ!」

富士山に別れを告げ、帰路につきました。

無事、地元埼玉に凱旋帰還、下山祝いです。
2人で健闘を讃え合い乾杯しました。
そのビールの味ときたら、究極の旨さでした(゜~゜;)

【2011年8月24日(水)】

僕はこの日を、この長かった一日を一生忘れないでしょう。
次回は‘ご来光’を拝むべく、再び富士山に挑みたいと思います(-_☆)

桑原さん、本当にありがとうございましたm(__)m

また行きましょう!